昨年、本を出版しました。
抜粋をご紹介したいと思います。

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■  3度目で落ち着いたクラブ活動

 中学に入ってからも、楽しく過ごしていました。クラブ活動はバスケット部に入部しました。ところが練習が厳しかったため、ついていけずに、3か月で辞めてしまいました。我ながら根気が無いなと思いました。

次に水泳部に入りました。ところが鼻の内側の皮膚が薄く、泳いでいると鼻血が出てしまうことが何度もありました。それで水泳部も辞めました。

その後友だちの勧めもあり、テニス部に入部しました。テニスは自分に合っていたようで、途中の入部でしたが、3ヶ月ほどで皆に追いつくことができました。楽しい仲間も多く、3年間続けました。

中学3年になると、進路について考えるようになりました。父のような電気系の技術者になろうと思い、工業高校へ進学したいと思いました。ところが、色覚異常だったため、工業高校へ進学することができないことが分かりました。しかたなく普通高校へ行くことにしました。

■ 高校一年の夏休みにスイカ農家でアルバイト

 私は農家の生まれではないのですが、学生時代から農業には関心を持っていました。高校一年の時に、最初にやったアルバイトがスイカ農家での作業でした。夏休みの3週間を知り合いの農家に住み込んで、早朝から夕方まで作業をしました。特にスイカの収穫作業は楽しい思い出です。スイカを人差し指の甲でたたいて、その音で収穫時期を判断します。高い音はまだ熟していませんし、低い音は熟れ過ぎです。トントンと澄んだ音がすれば、食べ頃です。最初は音の見分けが付きませんでしたが、2週間くらい続けていると、だいたい音で中身が判るようになりました。

午前中は広大な畑でスイカを収穫し、午後からはスイカを布で磨いて、名前の入ったシールをスイカに貼り、それらを梱包します。そしてトラックに積み込めば、一日の作業は完了です。8月の暑い時期に、朝から晩まで作業をしましたが、私にとってはまったく嫌な思いは無く、楽しい思い出だけが残っています。今思えば、その頃から農業というものが、自分には合っていたのかも知れません。

■  友だちと図書館で勉強

 高校へ入ると、他の中学からの生徒もいて、刺激になりました。小学校、中学とそれほど勉強に興味はありませんでした。高校に入っても、あまり勉強に身が入りませんでした。クラブ活動はテニス部に所属しました。

 高校2年の夏ころから進学を考えるようになりました。大学でやりたい勉強もこれといってなかったのですが、ほとんどの同級生が大学へ進学するので、なんとなく大学を目指すことにしました。中学時代からの友人が受験勉強をしていると言っていたので、自分もすこし身を入れてやろうと思いました。近くの図書館で勉強をやろうということになり、毎日通いました。勉強もやり始めると、それなりに楽しいことが分かりました。全国共通の模擬試験などでも、頑張れば順位が上がるので、励みになったものでした。

 経済学も法学も関心がなかったので、比較的広範囲に学べる社会学を学ぶことにしました。地元にも大学はあったのですが、社会学を学べる大学がなかったため、東京の大学を受験することにしました。こうして明治学院大学社会学部へ入学することになりました。

 
つづく